目次
自宅併用賃貸住宅のメリット
自宅併用賃貸住宅 とは、1棟の賃貸住宅の中にオーナーの自宅部分を併設している賃貸住宅のことです。
節税対策として効果があることや、ローンを組んで建築した場合、家賃収入をローン返済に充てられるメリット がありますので、一時期かなり流行りました。
確かに、自宅単独の場合と比べると、自宅併用賃貸住宅には 節税効果 があります。
相続税評価額では、土地は貸家建付地として約2割、建物も約3割が減額されます。さらに小規模住宅用地の特例が適用され、貸付事業用宅地に該当する場合は、200m²までの賃貸部分は5割に減額されます。
固定資産税・都市計画税についても、200 m²以内の小規模住宅用地は、税額が大幅に軽減されます。通常は1戸あたり200 m²までという制限がありますが、賃貸住宅は、「200 m²×戸数」まで適用されますので、適用範囲が大幅に拡大されます。
詳しくは、「アパート・マンション経営の魅力は節税と安定収入」で解説していますので、ご参照ください。
自宅併用賃貸住宅のデメリット
自宅併用賃貸住宅には、前述のメリットがあるものの、デメリットも少なくありません。主なデメリットとして次のものが挙げられます。
- 借入金 が増える。
- オーナーと入居者間で トラブル が起こる可能性がある。
- 収益性 が低くなる。
借入金が増える
建築費をローンで支払う際、家賃収入をローン返済に充てられるメリットがありますが、賃貸部分を併設することで建物が大型化し、建築費が嵩むことで借入金が増えます。
さらに自宅だけあれば、低金利の住宅ローンを利用できますが、賃貸部分には適用されませんので、別途 商業ローンを利用するほかはなく、金利が高く なります。
オーナーと入居者間でトラブルが起こる
同じの屋根の下にオーナーと入居者が暮らすことで、良いこともありますが、ライフスタイルの違いからトラブル が起こることもあります。
特に単身者タイプでは、オーナーとのかかわりを敬遠する若い入居者が多い ことも事実です。
収益性が低くなる。
賃貸部分を削って自宅にしたと考えると、当然その分の収益性が低くなります。
例えば、賃貸用の2部屋分を自宅にしている場合、1戸の家賃が10万円であれば、20万円分の家賃収入をとり損なっていることになります。
「帰属家賃」と呼ばれるものですが、全戸賃貸住宅にした場合と比べると、収益性が落ちることは否めません。
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一度トラブルが起こると修復が困難
私は、建設会社時代を含めて15年で約20棟の自宅併用賃貸住宅にかかわりました。
その大半は、前述の 節税効果 を期待して、古くなった自宅を建て替える際、余裕のある敷地に自宅併用賃貸住宅を建てるケースが多かったように思います。
自宅併用賃貸住宅は、オーナーと入居者が顔を合わせる機会が多くなるため両者の間でトラブルが起こる可能性があります。入居者同士のトラブルであれば、オーナーが仲裁することで解決することもできますが、オーナーと入居者でトラブルが起こり、関係がこじれてしまうと、修復がとても困難 になります。
最近は、トラブル対応だけでなく、賃貸住宅の日常的な管理体制においても、オーナーが直接目を光らせるような管理よりも、第三者の専門業者が間に入ったビジネスライクな管理体制が入居者に好まれる傾向 があります。
自宅併用賃貸住宅で失敗した事例
建設会社時代の世田谷区千歳烏山のお客さまのケースを紹介します。
土地の広さが300坪。アパートを建てるには十分でしたが、その土地が 路地状敷地 のため 建築基準法などの法令上の制約をクリア するのにかなり苦労しました。
路地状敷地 とは、道路から奥まった敷地で路地状部分のみで道路に接している敷地のことです。安全上や防火上の配慮から、路地状部分の長さによって必要な幅員が定められています。
原則 として、共同住宅、店舗、工場などの特殊建築物は建てることができません。
路地状敷地の問題は、隣接地を購入して路地状部分の幅員を広げることでクリアしたのですが、その購入費が予想以上にかかりました。
こちらからは、敷地に余裕があるので、 自宅とアパートを別々に建築 することを提案しましたが、お客さまは、別々に建てるとさらに 費用が嵩むので、借入金を少なくするため に自宅併用のアパートを選んだのです。
軽量鉄骨造り3階建て、2LDKが10部屋、4LDKの1室を自宅として使う自宅併用アパート。無事に完成して、駅から徒歩10分という近さもあってすぐに満室になりました。
しかしその後 が大変でした。 音やゴミ出しの問題 で クレームやトラブルが絶えない といいます。遮音性を高めるために軽量鉄骨でなく、鉄筋コンクリートを推奨したのですが、これも費用がかかることで却下されたことが裏目に出たようです。
プライバシーを確保するプランニングが大切
このような経験から、個人的には自宅併用賃貸住宅をあまりおすすめしていません。
敷地に余裕があれば、自宅とアパートは別々に建てるのがベスト です。
それができずに自宅併用にする場合は、
- 遮音性の高い鉄筋コンクリート造りにする
- オーナーが入居者と顔を合わさないようにエントランスやエレベーターを別にする
などの配慮が不可欠になります。
ポイント
自宅併用賃貸住宅では、互いの プライバシー を確保するプランニングが、とても大切なのです。
家賃保証一括借り上げ(サブリース)
自宅併用賃貸住宅と同様、個人的にあまりおすすめしないものに
「 家賃保証一括借り上げ 」
があります。自宅併用賃貸住宅を建てる際、ハウスメーカーなどからよくすすめられることがありますので、ここで紹介しておきます。
家賃保証一括借り上げ とは、不動産管理会社がオーナーから賃貸物件を一括して借り上げ、入居者に貸し出すもので、「サブリース」とも呼ばれています。
管理会社は、入居者の有無にかかわらず家賃を保証し、家賃の80%~90% がオーナーに支払われますが、家賃以外に通常オーナーが入居者から受けとる礼金や更新料は、管理会社の収入 になります。
サブリースのメリット
サブリースには、次のメリットがあります。
- 空室のリスクが解消 され、一定の家賃収入が保証される ので、経営が安定する。
- 入居者の募集から賃貸物件の管理までのすべてを管理会社に任せるので、手間が省ける。
サブリースのデメリット
サブリースでは、賃貸物件を管理する煩わしさから解放され、しかも家賃が保証されますので、一見オーナーによっては良いこと尽くめに見えますが、実は、デメリットが少なくありません。
- 家賃の10%~20%、礼金、更新料などを管理会社に支払うことになるので、大幅な減収 になる。
- 中途解約 される可能性がある。
- 管理会社が 倒産するリスク がある。
最大のリスクは中途解約
サブリースの契約期間を、例えば10年と契約で定めても、その期間家賃が一定であるわけではありません。
通常は、数年ごとに周辺の市場動向を調査した上で、家賃や管理内容を見直すことが契約で定められています。
経年とともに建物や設備が古くなり、周辺の競合する賃貸物件の状況によっては、入居率が下がる可能性があるからです。
入居率が予想よりも低くなると、契約の見直しの際、必ずといっていいぐらい管理会社は、家賃の値下げを提案 してきます。そして家賃の値下げを了承しない場合は、サブリース契約を解約すると通告してくるのです。
注意ポイント
この 中途解約が最大のリスク になります。これまで任せていた管理のすべてを自分で行うか、別の管理会社に委託しなければなりません。やむなく家賃の値下げを了承すると、さらに収入が減少してしまうのです。
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今、あなたがこのページをご覧になっているということは、「 土地 」についてお悩みを抱えているということだと思います。土地というのは資産の一種ですから、資本・労働・経営と並び付加価値を生み出す生産要素として捉えていた方が多いのではないでしょうか。 ですが、実際に土地を所有すると様々な問題や悩みが生まれますよね。こういったお悩みをもっている方も多いのではないでしょうか。
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利用する場合は契約内容をよく吟味する
一見良さそうに見えるサブリースですが、そのデメリットやリスクをじっくり考えると、管理会社を儲けさせるだけで、決して オーナーには、プラスにならない と思います。
これが、個人的にサブリースをおすすめしない理由です。
しかし実際に管理の手間が省けますので、時間的に余裕がないサラリーマン大家などに向いている管理方法であることも確かです。
ポイント
サブリースを利用する場合は、デメリットやリスクをきちんと理解した上で、契約期間、家賃の改定、契約の更新などの契約内容をよく吟味するようにしましょう。